【埋もれた歴史を掘り起こす】幻の越谷飛行場と戦争遺跡を後世へ【越谷ニュース】
- 2025/08/20 12:23
- がやてっく
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埼玉県越谷市とさいたま市岩槻区にまたがる旧陸軍の「越谷飛行場」。終戦直前に完成し、ほとんど使われることがなかったこの飛行場は、「幻の飛行場」として地元の歴史に静かに刻まれています。現在、NPO法人・越谷市郷土研究会顧問の加藤幸一さん(春日部市在住)が丹念な調査を通じてこの飛行場の記憶を掘り起こし、後世に伝える活動を続けています。
飛行場の歴史:
・建設開始:1944年7月、米軍の本土爆撃に備え、近隣の農家が強制退去後に着工。
・完成:1945年8月上旬、資材調達の遅れで終戦直前の完成に。
・滑走路の規模:南北約1.5キロ、幅60メートル以上。
埋もれていた証言:
加藤さんは目撃者や文献から以下の事実を掘り起こしました:
1.着陸が失敗した旧日本軍の戦闘機「隼(はやぶさ)」。
2.滑走路のコンクリート記念碑や巨大なコンクリート台。
3.ダミー飛行機を作り米軍機を欺く試み。
平和を伝える活動:
加藤さんは調査内容を郷土研究会のリポートや講演を通じて発表。越谷市役所で毎年開かれる平和展でも活動を展開し、子どもたちに戦争と平和の大切さを伝えています。
加藤さんは語ります:「平和は当たり前ではなく、知り、教える努力が必要です」。地元の戦争遺跡を保存し、平和の重要性を後世に伝える加藤さんの願いは、地域の記憶を未来につなぐ取り組みです。