2024/11/25越谷 がやてっく 雑談 ローカルメディア ローカルサイト越谷CITYメール
司法司書法人和光事務所

<�絶対に甘党宣言!>イチゴとマグマ【がやてっくグルメ】


<絶対に甘党宣言!>イチゴとマグマ【がやてっくグルメ】

<チリリリリリ・・・>

いつものベルで僕は目覚めた。

そう、今日は2022年1月13日11時。

なんの変哲もない1日がまた始まった。

そう、また始まった。

僕はソファーから起き上がり、水を飲む。

<ゴクリ、ゴクリ、ゴクリ>

砂に水を垂らしたように、体全体に水分が染みわたっていく。

体全体に染みわたるには時間がかかる。

そして数分後、水が足の指先まで届いた瞬間、僕はふと呟いた。

「僕が今すべきことは、君に会いにいくことだ。」

いや、ちょっと待て、その「君」とはいったい誰を指しているのか?

自分の「理解」が周回遅れの僕の思考に追いつきそうなところで、

気付くと目の前がお店の風景になっていた。

厳密に言えば、本物の喫茶店の前に立っていた。

混乱する周回遅れの僕を追い抜き、「理解」が店の中へ入っていく。

本能の奥で煮えたぎるマグマが僕の心をほんのり熱くした。

「冷静になれ。」

無心を装い喫茶店の扉を開ける。

<チリン、チリン、チリン>

店内には従業員が2人いた。

1人の従業員と目が合うと、僕が冷静さで隠した”つもり”の「何か」をすぐに見抜いたようだった。

「見抜かれるはずがない。」

そう呟きながらも、僕はすっきりとした気持ちを覚えた。

そう、自分の秘密を打ち明けた時のようなすっきりとした気持ちを。

僕は「理解」と同じ席に座り、机の上のメニューに目を通した。

そして、間違いなくありふれた喫茶店の中に自分が存在していることを再度確めた。

広がる風景は何の変哲もない僕の1日にふさわしい佇まいだ。

確信を持てたのは「今ここに存在していること」だけだ。

もはや生死の区別すらつかない。

「なんてことだ。」

そして、予感は的中した。

注文をしていないが、従業員がメニューを運んできた。

<コツ、コツ、コツ>

すぐ目の前にいるのに遠くから聞こえるような不思議な足音だ。

<コツ、コツ、コツ>

従業員は僕の目の前に商品を置くと「理解」と目を合わせ、ニコリともせずに立ち去っていった。

<コツ、コツ、コツ>

僕は机の上に置かれたパフェを見てすべてを悟った。

「なるほど、そういうことか。」

僕の「理解」が「思考」の中に染み込んでいく。

まるで朝飲んだ水のように。

<ゴクリ、ゴクリ、ゴクリ>

そうだ、何の変哲もない日常に嫌気が差した僕は、昨日「甘党宣言」をしたのだ。

誰の何のためでなく、純粋に心から「甘党宣言」をしたのだ。

その時は、何を及ぼし影響していくのか把握できなかった。

ただ、宣言をしなければ僕の人生がこのまま終わってしまう気がしたのだ。

そして、僕のマグマは決して失われてはいないことが明確になった。

そう、自分が思った以上に赤く煮えたぎっていたのだ。

このイチゴの赤さに負けないくらい。

<コツ、コツ、コツ>

従業員が忙しなく働いている。

<コツ、コツ、コツ>

僕はテーブルの上のパフェに無我夢中で食らいついた。

<チリン、チリン、チリン>

お客さんが会計を済ませて出ていった。

窓からはが蒲生駅がわずかに見えた。

<コツ、コツ、コツ>

<チリン、チリン、チリン>

<ゴクリ、ゴクリ、ゴクリ>

<プツリ>

パフェを完食したのか、していないのか、僕は覚えていない。

しかし、この手の中に「君」の温もりが微かに残っている。

僕は10年以上稼働している年老いた冷蔵庫から水を取り出して飲む。

<ゴクリ、ゴクリ、ゴクリ>

そう、今日は2022年1月13日11時。

また、なんの変哲もない1日をただこなすだけだ。

新しい「君」と共に。

~END~

※絶対に甘党宣言!の物語はフィクションですが、登場しているデザートは越谷市内の店舗で実際に提供されているデザートです。

※今回は蒲生駅近くにある「kitchen cafe Prends Ton Temps(キッチンカフェポントントーン)」さんのデザートでした。