2024/11/22越谷 がやてっく 雑談 ローカルメディア ローカルサイト越谷CITYメール
司法司書法人和光事務所

<�絶対に甘党宣言!>ググヌヌクネ【がやてっくグルメ】


<絶対に甘党宣言!>ググヌヌクネ【がやてっくグルメ】

<ググググ、、、>

<ヌヌヌヌ、、、>

<クネクネクネ、、、>

「はい、今日はお終いです。また来週ですね、ありがとうございました。」

3~4名の生徒がたわいもないことを口にして教室から出ていく。

「先生、、、」

「あら、どうしました?」

「あの、、、人間関係で悩んでいるんですが、、、」

「え、じゃちょっと話を聞こうかしら。」

<ググググ、、、>

<ヌヌヌヌ、、、>

<クネクネクネ、、、>

小1時間程話をして生徒は出ていった。

「ありがとうございました。」

美穂は残念な程、その言葉を聞きなれてしまっていた。

「その言葉が自分自身をどこにも連れていってはくれない。」

皮肉めいた声で軽く吐き出した言葉は換気扇の渦へと吸い込まれていった。

一体、いつまで自分はこんなことを繰り返しているのだろう。

ヨガのインストラクターになってから早5年。

最初は熱意溢れる自分に酔いしれ、その熱意に惹かれるように生徒が集まってきた。

しかし、時間が経つにつれ、その灯は見事に縮みひと吹きで消えてしまいそうだった。

<ググググ、、、>

<ヌヌヌヌ、、、>

<クネクネクネ、、、>

美穂は高校を卒業後、1年間旅に出た。

日本国内を旅し、出あう人々と交流し、たまにハメを外した。

「未来は私のことを笑っている」

そう感じた美穂は当時世の中の市場を分析し、「ヨガのインストラクター」が今後稼げる、と結論付けた。

実際、1人でやっていくには十分すぎるほど稼げた時期もあった。

今も決して不自由することはない。

しかし、それと同時に、美穂が望んだ未来ではなかった。

「困った人を助けたい」

日本を旅して感じていた気持ちがうずく。

心のそこからうずく。

そのうずきに身を任せたまま、気付くと料理屋の席に座っていた。

「さて、お手並み拝見ね。」

美穂は自分の気持ちに真っすぐになる環境が欲しかった。

そのために「甘党宣言」をしたのだ。

店員は至って普通に、至って普通にデザートを机の上に置いた。

美穂は心の中にうずく「何か」を感じた。

いや、感じたかった。

「まだ私にも残っていたのね。」

ヨガのインストラクターにはいささか甘すぎるデザートを食した。

<ググググ、、、>

<ヌヌヌヌ、、、>

<クネクネクネ、、、>

美穂は少し上を向いて、神に感謝した。

何かに感謝するのは10年ぶりくらいだろうか。

生徒が帰ったことを確認したあと、美穂は現在の生徒へ一斉にLINEを送った。

「本日が最終日をなることを・・・」

想像以上にすっきりした。

ヨガのインストラクター。

人間関係。

<ググググ、、、>

<ヌヌヌヌ、、、>

<クネクネクネ、、、>

「未来は応援してくれているはず。」

美穂は恥ずかしながら前を向いた。

新しい「君」と共に。

~END~

※絶対に甘党宣言!の物語はフィクションですが、登場しているデザートは越谷市内の店舗で実際に提供されているデザートです。

※今回は「ジョリーパスタ南越谷店」さんのデザートでした。